カテゴリー "江戸" の記事

子どもの楽園③

渡辺京二『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。引き続き、第十章 子どもの楽園より引用。* * * * * * * * 一八五九(安政六)年二月、通商条約発効直前の長崎を訪れたヘンリー・ホームズ船長は上陸したその日の印象を次のように記している。「おおいにおどろいたことに、まず私たちの眼には...

子どもの楽園②

渡辺京二『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。~引き続き、子どもの楽園より引用~ 日本の親は子どもを放任しているのではなかった。子どもは小さいときから礼儀作法を仕込まれていたし、アンベールも証言しているように、親の最大の関心は子どもの教育だった。あまやかしや放任のようにみえたのは、これも...

子どもの楽園①

渡辺京二『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。つづいて、第十章 子どもの楽園より引用。 日本について「子どもの楽園」という表現を最初に用いたのはオールコックである。彼は初めて長崎に上陸したとき、「いたるところで、半身または全身はだかの子供の群れが、つまらぬことでわいわい騒いでいるのに出く...

女の位相③

渡辺京二『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。~引き続き、第九章 女の位相から引用~ 武士階級の女たちでさえ、われわれが想像する以上にものおうじせずのびやかであったようだ。アンベールは横浜のオランダ公使館に落着いてまもなく、運上所(税関)の幕吏の夫人たちからの訪問を受けた。一行は既婚婦人...

女の位相②

渡辺京二『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。引き続き、第九章 女の位相より引用。 「夫婦のうちで性格の強いものの方が、性別とは関係なく家を支配する」。妻の地位を高めているのは女性の労働の重要さであった。彼女は東京の朝早い街上で、一家で思い荷車を押している光景をよく見かけた。そのうち女は...

女の位相①

渡辺京二の『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。つづいて、第九章 女の位相。位相とは、1.周期的に繰り返される現象の一周期のうち、ある特定の局面。2.男女・職業・階級などの違いに応じた言葉の違い。~~以下引用~~第九章 女の位相 開国したこの国を訪れた異邦人の“発見”のひとつは、日本の女たちそ...

身体と性③

渡辺京二の『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。引き続き、第八章 裸体と性 より引用。 「日本のもう一つの国家的制度、すなわち悪名高き家の政府による規制と、規則的に行われる免許と放蕩者の通う場所の管理からもたらされる公的収入については、ちょっとばかり触れるにとどめる。顔立ちのよい女性は堕...

裸体と性②

渡辺京二の『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。引き続き、第八章 裸体と性 より引用。 モースは「都会でも田舎ででも、男が娘の踵や脚を眺めているのなんぞ見たことがな」かったし、また、「女が深く胸の出るような着物を着ているのも見たことがな」かった。彼はそのことを、「若い娘が白昼公然と肉に喰...

裸体と性①

渡辺京二の『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。第八章 裸体と性 より引用。 幕末来日した西洋人を仰天させ、ひいては日本人の道徳的資質さえ疑われるにいたった習俗に、公然たる裸体と混浴の習慣があったとこはひろく知られている。日本は、西洋では特殊な場所でしか見られない女性の裸が、街頭で日常的...

自由と身分③

渡辺京二の『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。引き続き、第七章 自由と身分より引用。 メーチニコフは「日本の舞台には格式ばらない、一種の気楽さが漂っている」と言い、その例として「観客にしても、幕間ともなれば、いとも気安く楽屋に入りこみ、つぎの場面の装置の据えつけをせっせと手伝いはじめる...

自由と身分②

渡辺京二の『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。引き続き、第七章 自由と身分より引用。 「外国人にとって家庭使用人の地位は、日本に到着したその日から、初めのうちは大変な当惑の源となる。仕える家族に対する彼らの関係には一種の自由がある。その自由はアメリカならば無礼で独尊的な振舞いと見なされ...

自由と身分②

渡辺京二の『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。第七章 自由と身分より引用。自分用のメモなので、詳しいことが知りたい人は本を買ってね♪①では独立した日本人の精神が善であってよかったと思ったけど、②ではなぜそのような精神であったかが分かりました。 ~来日した頃の長崎近郊の農村について、「町村...

自由と身分①

渡辺京二の『逝きし世の面影』 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。おもしろくてなかなか読み進まらない。おもしろくて何度も読み返してしまうところをドバっと載せます。自分のために載せているので、先が気になる人は本を購入してね♪七章 自由と身分 古き日本を実見した欧米人の数ある驚きのなかで、最大のそれは、日本人...

労働と身体④

引き続きひたすら載せていきます。渡辺京二の逝きし世の面影、第六章より引用。 車力、人力車夫、別当といった労働者たちについてのこの一連の記述から、われわれは伊達、粋、いなせという類いの男性美学を連想することさえ可能かも知れない。ここにあげられているのは、場合によっては博徒や無頼にも通じかねない職業携帯ということもできよう。しかし、欧米人の眼に映った彼らのなんとたくましく活力にみちていることだろう。後...

労働と身体③

暮らしのヒントがたくさん詰まっている江戸時代。そんな江戸末期から明治初期にかけてに日本を訪れた、欧米人の手記や書簡から世界に類を見ない日本精神文明を掲載している本、  渡辺京二の『逝きし世の面影』 から、面白くて何度も読み返してしまうところを載せます。第6章で思いついて載せ始めたので、1~5章については全部読み終わってから載せます。わたしが読み返すために載せているだけですので、気になる方は本を購入...

労働と身体②

面白くて読み進まらない、渡辺京二の『逝きし世の面影』。江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。引き続き、第六章 労働と身体から。 動作の長い合間に唄がうたわれるのは、むろん作業のリズムをつくり出す意味もあろうが、より本質的には、何のよろこびもない労役に転化しかねないものを、集団的な嬉戯を含みうる労働として労働す...

労働と身体①

面白くて読み進まらない、渡辺京二の『逝きし世の面影』。 江戸時代の末期から明治時代の初期にかけて日本を訪れ、 世界に類を見ない日本の精神文明を体験した欧米人の手記や書簡を掲載している本。せっかくなので、読み進まらず、何度も読み返してしまうところを載せたいと思います。何回も載せるので、新しく『江戸』というカテゴリ追加しました。今ようやく半分まで来たところですが、初めのとこももちろん面白かったので、全...